『鋼鉄の白兎騎士団』より。白兎騎士団、滅亡


———
『鋼鉄の白兎騎士団』一騎当百の麗しき乙女達のみからなる騎士団の終焉は唐突に訪れた。
始まりは騎士団の内乱、権力を求め某国との同盟を推す団長と、危険視する者の争い。
ひょんなことより反団長派の中核となった新米騎士ガブリエラは、本部より武器と糧食を放棄して団長たち主流派を封じた。
だが諸国はガブリエラが思いつく以上に狡猾で、残忍であった。

演舞会の会場に火の手が上がった。
主流派の予定ではクーデターの基点となるはずだった『鋼鉄の白兎騎士団』の武闘会、そこは今、押し寄せたならず者の群れに制圧されつつあった。
「ぶ、武器さえあれば、こんな…っく!?」
新米騎士ドゥイエンヌの握る剣が、ならず者の一撃に砕け散る。
所詮は儀礼用の模擬刀、なまくらとはいえ本物の剣とは勝負にならない。
「おいおい、情報どおりだなっ、ひゃぁ!」
「情報? どういう…なっ、お、およしなさい! わたくしを誰だと…!」
奇声を上げ、男は新米騎士を蹴り倒す。彼女の纏う式典用の極薄レオタードは男の劣情をそそるだけだ。
「白兎騎士団だろ? 俺らに煮え湯を飲ませてくれたなぁ!」
「や、やめっ、ひぃぃぃぃ!」
俎上の鯉ならぬ雌兎に怒張を叩き込み、男は怒りと欲望を吐き出す。響き渡る悲鳴。
「どうした、お兎様よぉ! ちったぁ強いとこみせてみろよなぁ!」

sirousagi001

 

 

「貴様らクズごときに、クズごときにィ!」
「いやッ、助けてっ! お願…アァァーッ!」
諸国の策…それは彼女達に恨みを持つ者に情報を流し蜂起を促す事だった。
「俺らの税でいいもの食って、お高く止まりやがって、よぉっ!」
「ないっ、そんな事ない! やめて、中はいやぁ!」
内乱で手一杯の白兎騎士団が彼らへ打つ手はなく。今やなだれ込んだ侵略者に混じり、領民たちまでもが騎士団の少女達を蹂躙していく。
演舞会の会場は白兎騎士団の公開処刑場と化していった。

———-

演舞会の陵辱劇を逃れた騎士たちの運命もまた悲惨であった。武器と糧食を放棄された砦は役に立たず、押し寄せるならず者たちの数に対抗する術などあるはずもない。
決戦を挑んだ騎士団は多勢の前に会えなく壊滅。その柔肌を戦場跡に晒していた。
「何、が…どこで、間違えたの…」
両穴を貫かれ、肉棒を握らされた団長マリエミュールは力なく呟く。
「所詮、貴様は女という事だろう、よ!」
白銀の鎧を精液が汚していく。

sirousagi002

 
「だ、ん長…」
「わたひ、わたひぃ…」
団長、副団長、そして当事者の新米騎士ガブリエラ…兎達が壊れていく。壊されていく。
「あっけないもんだ…『鋼鉄の白兎騎士団』も、これでおしまいか」
誰かが呟き、地面に転がる白濁まみれの兎耳兜を踏み潰す。
犯しつくされた騎士団の象徴は、その終焉を暗示するようにパキリと砕け散った。

かくして『鋼鉄の白兎騎士団』は歴史より永久に姿を消した。最後の団員達千余名はことごとくが処女を散らされ、肉奴隷として暫しの間、闇市場を賑わせたという。
(終)

タイトルとURLをコピーしました