椿芽と伊緒

すみません、連続で申し訳ないですがもう一つ…

美山椿芽と夜木沼伊緒のSSですが、これは以前投稿させていただいた伊緒SSで
最後、メンバーが伊緒の姿を見つけられなかった場合のアフター、という形で書いたものになります。

あの日、夜木沼伊緒が行方不明となってから一週間近くの時が過ぎた。

いつもの自主練習に出たのだとまなが言っていたその時間、彼女は忽然と姿を消した。
何かが起こっていたことは明白なのだが、その痕跡が掴めず
未だに手がかりもないという、辛い状況であった。

そんな中、やはり心配の気持ちが抑えきれず
美山椿芽は連日、手がかりを求めて境界を探索していた。
これほどの大事である。彼女たちの司令であるティエラも情報集めに苦心し
「どうか慎重に行動を」との厳命もあったが、やはり居ても立っても居られない。
そして恐らく……同じチームメンバーであるサトカ・悠水・まなもきっと
何かしら独自に行動しているのかもしれない。
本来、チームリーダーである立場上自分こそが冷静に皆を諫め、まとめるべきなのであろうが
現にこうして自分がこっそりと動き回ってしまっている。止めることなど出来ようものか。

(一日でも早く、伊緒を見つけてあげないと……!)
椿芽自身の生真面目さと責任感の強さ
そして仲間を思う気持ちが焦りにも近い行動力を生みだしていた。

しばらくして、椿芽は異変に気づく。
(オブリ―――!)
視線の先に、複数体のオブリの姿。
例え単独行動の合間であれど、発見したならば放置するわけにもいかない。
とはいえ見誤って返り討ちでは本末転倒である。慎重に様子を伺い……
(……あれ?)
何か少し、様子が違う。オブリたちは、何かを囲んでいるように見える。
その中心にいるのは―――――!

反射的に、椿芽は走り出していた。
見間違えるはずもない。そこにいたのは、探し続けた夜木沼伊緒に違いなかった。
しかし――

「―――!伊緒ッ!!!」
彼女たちの姿はどこかへ消え去っていく。
ようやく掴んだと思った瞬間、その手をすり抜けていく虚しさに
椿芽はただ、ほんの今まで伊緒のいたその場に立ちつくす――――

夜木沼伊緒にとって、この一週間近くの時間はまさに地獄だった。。
囚われの身となっていたが、メモカの力は奪われず。
隙を見て逃亡を図るも、ここぞという所でオブリとの戦闘になり
敗れ、そして現れたモルガナに現実の何処かへ連れられ……そこにいた男たちに嬲られる。
幾度も繰り返すうち、自分は遊ばれているのだと
脱出の隙はむしろ敢えて作られていたのだと理解するが
罠だと解っていても彼女はその小さな希望に縋るほか無かった。

そしてまた今日も、敗れた彼女は何処かへ連れられる。
今回は、人通りの多い往来のようだった。
突如として現れた二人の姿――しかも変わった服装をしていて、片方の少女は
満身創痍でへたり込み、俯いている――にざわめきが起こる。

「さて皆さん。今日はこの娘が、たくさん楽しませてくれるそうですよ。―――ねぇ?」
少女の傍らの女性――モルガナは、凛とした声でそう人々に告げ、少女――伊緒に視線を送る。
伊緒は躊躇いがちに、ゆっくりと体を起こす。
破れた戦闘服から肌が覗くその姿に、人々から更なるざわめきが起こる。
「……どうぞ、皆さん。私、が……奉仕、しますから……好きな、だけ、使って…下…さい……。」
羞恥に耐える表情で、絞り出すように呟いたその言葉に、男たちが唾を飲む。
引き締まった肢体、むっちりとした太腿、破れた箇所から卑猥に形を変えて零れる大きな胸と
裂かれたスパッツから覗く秘所……
余りにも魅力的なその身体と、彼女の憂いを帯びた表情に男たちの欲は激しく刺激された。

「何かの撮影?」「マジかよこんな娘と…」口々に発せられる男たちの言葉。そして
「もしかしてあれ、夜木沼伊緒じゃ…?」
誰ともなしにこぼれたその言葉に、少女はビクッと身を震わせ、男たちはより色めきだつ。
「ほんとだ、夜木沼伊緒じゃね?」「マジで?」「ウソだろ…」
バレーの注目選手として名を知られる以上、伊緒と気づく者がいてもおかしくはない。
しかし、『自分と認識された上で』犯されてしまうということは、言い知れぬ恐怖であった。
「あの夜木沼伊緒とヤれるんだろ?」「あの伊緒ちゃんのいやらしい姿が見られるとか…」
だが無情にも、男たちは少女が「夜木沼伊緒である」と知ったことでより興奮し
少しずつ、その姿が伊緒に近づいて行く―――

一方、ようやく見つけた仲間が目の前で消え去ってしまったショックに打ちひしがれていた椿芽だが
何か手がかりを見つけられないかと、気持ちを入れ替える。
(何か伊緒に繋がるものがあれば……!)
そうして探ろうという体勢に入った矢先

「こんなところで、何をしているのですか?」

(―――!!)
最も会いたかった、だが同時に会いたくなかった存在と遭遇してしまった。
モルガナ。彼女が今回の件に関わっている可能性は考えていた。
見つけ出せれば、何かが分かるかも知れないと。
だが、彼女は強大な存在である。一人のこの時に遭ってしまうのは、危険すぎる。
(こうなることを危惧してなかったわけじゃないけど、本当に遭ってしまうなんて……)
モルガナの姿を真っ直ぐに見据え武器を構えるも
喉元に刃を突きつけられているような、冷たい緊張が身体を駆け巡る。

「あぁ、もしかして……夜木沼伊緒さんのことでしょうか……?」
「……!!知っているの!?」
伊緒の名が出たことに、敏感に反応する。
「えぇ、よく知ってますよ。そうですねぇ……せっかくですから
『その身体に』じっくり教えて差し上げましょうか。」
モルガナの表情が妖しく歪む。
突如現れたオブリが、椿芽に襲いかかる。
伊緒の話題が出たことでそちらに気を取られ、椿芽は完全に不意を突かれてしまっていた。
(――!しまっ――――!!!)

傷だらけになり倒れ伏す椿芽の身体を掴みモルガナは告げる。
「安心してください。これから、たくさん知ることができますよ。……嫌というほど、ね。」
そして二人の身体は、境界から消え去る。

ドサッと、地面に落とされた衝撃で、椿芽の意識は覚醒した。
(ここは―――)
覚束ない意識の中、モルガナの声が耳に響く。
「さぁ皆さん、どうやらこの娘も、お手伝いしてくれるようですよ?」
(お手伝い?一体何の……)
次第に意識がはっきりしていく。そして、その目が現状を認識する。
「えっ……う、うそ…………」

そこにあったのは、囲む男たちに唇を奪われ、身体中をまさぐられ
力なくなすがままとなっている伊緒の姿であった。
「いっ…………伊緒!!?」
椿芽は思わず叫ぶ。友達が汚されるその場を見せられては、叫ばずにはいられなかった。
椿芽の声に伊緒の瞳が動き、その姿を捉える。
「椿……芽……?……あはっ……あぁ、そっか……そうなんだ……。」
伊緒はそう呟くと虚ろな目をして、乾いた笑いを浮かべた。
椿芽の叫びに動きを止めていた男たちの手を離れ、ゆっくりと近づいてくる。
「そっか、椿芽もなんだ……。」
「伊緒?何を言ってるの?探してたんだよ、早く逃げよう?」
「じゃあ仕方ないよね……だったらもう、椿芽も……。」
「ちょっと伊緒?ねえ、ほんとにどうしちゃっ……!?」
突如、伊緒の顔が近づいたかと思うと、その唇が椿芽の唇に重ねられる。

「んんぅ!?……んっ…ちゅっ……じゅるっ」
戸惑う椿芽の口内に伊緒の舌が割り入り、椿芽の舌と絡められる。
じゅるじゅると激しい音を立てたディープキスの後、伊緒は椿芽の背後に回る。
「ねえ伊緒、一体何を……んっ!」
今度は伊緒の手が胸と秘所に伸び、愛撫を始める。
椿芽の戦闘服の各所を破き、彼女の肌の隠された部分を外気に晒す。
「何、で……?ぁっ……伊緒……!」
「ほら、椿芽も……一緒に、楽しもう?」
伊緒の手つきはさらにいやらしさを増す。

元々、脱出を図るたびに希望の芽を折られ
度重なる陵辱をその身に受けていた伊緒の心は、崩れ落ちる寸前であった。
そんな中で、モルガナに敗れこの場に連れて来られた椿芽の姿を見た。
自分以外に、同じ目に遭ってしまう者が増えてしまったこと。
自分を救いにきたであろう者が敗れてこの場に堕とされたこと。
これらは、ギリギリ保たれていた伊緒の心を砕くのには充分であった。
ならば共に堕ちるところまで……と、伊緒の心は完全に屈してしまっていた。

「伊……緒……。」
「大丈夫だよ、椿芽……ほら、素直になって……一緒に、気持ちよくなろう?」
優しい声音と手つきに反し、感情の感じられない伊緒の虚ろな目が
椿芽には怖ろしく、そして悲しく感じた。

「おいおい、こんなの見てるだけとか我慢できるかよ……。」
「へへっ、俺たちも混ぜてくれよ。」
事の顛末に呆気にとられていた男たちも、次第にその光景の淫靡さに煽られ、集まってくる。
「じゃあ伊緒ちゃん、挿れるからなっ……!」
椿芽を愛撫する伊緒の腰を引き、男がそそり立ったペニスを突き挿れる。
「んぁっ……!はぁ……っ。……っ……すごい……!ねぇほら、椿芽も、してもらおう……?」
男のモノに喘ぎながら、伊緒は椿芽の足を開かせ、淫裂を左右に拡げる。
「ちょっ……ちょっと、やっ……伊緒…………ひぃっ!?」
「ならこっちは、俺がもらうからな……!」
椿芽の目に、勃起した男のペニスが映る。
ガチガチにそそり立ったそれは何よりも凶悪なモノに思えた。
「やだっ!まっ……い、あ、あぁ…………あぁぁっ!!!」
男の剛直が、椿芽の秘所に沈み込んでゆく。
大きく、そして熱いモノが自分の中を侵して行くその感覚は、椿芽には形容しがたいものだった。

「さてさて、そっちばっかじゃなくてこっちの相手もしてくれよ、なぁ?」
集まってきた他の男たちのイチモツが、次々と差し出される。
伊緒も、椿芽も、休むことなくその全身でたくさんのモノを相手にしていく。

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身体中に男たちの白濁を浴び、その喉に放たれる精を幾度も飲み
溢れかえる程の精液を膣内に出されても、収まることはない。

伊緒の囁いたように、ただこのまま共に堕ちていくしかないのだろう……。
椿芽は消えゆく心の中で、そう、思い浮かべた。

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